「バイクに乗る姿はかっこよくありたいけれど、いざ服を選ぶと安全装備が優先で野暮ったくなる」——そんな悩みは、SR400やXSR900のようなクラシック・ネオクラシック系に乗る人ほど強く感じるものです。ネットで見かけるライダーは決まっているのに、自分が同じ格好をすると、なぜかしっくりこない。この差は、センスの問題ではなく「選び方のルール」を知っているかどうかで決まります。
結論を先に言えば、バイク服装をかっこよく見せるコツは「サイズ感・色数・素材の質感」の3点をコントロールすることに尽きます。高い服を買い揃える必要はありません。定番ブランドの実売2万円前後のアイテムでも、この3点を外さなければ様になります。逆に、どれだけ高価なレザーを着ても、サイズと色数を間違えると一気にダサく見えます。
この記事では、かっこいい人とそうでない人の分かれ道から、定番アイテムの具体的な型番と価格、ヘルメット選び、季節・シーン別の着こなし、そして多くの人がやりがちな失敗まで、公式スペックをもとに順番に解説します。読み終える頃には、手持ちの予算で「決まる」全身コーデが組めるようになっているはずです。
・かっこいい人とダサい人を分ける3つの基準
・レザー・デニム・シューズ・グローブの定番と実売価格
・SHOEI J・Oなどヘルメットで印象を底上げする方法
・季節別・シーン別の失敗しない着こなしの型
バイク服装がかっこいい人とダサい人は何が違うのか

同じバイク、同じような予算なのに、決まって見える人とそうでない人がいます。違いは高価なブランドを着ているかどうかではなく、いくつかの基本を押さえているかどうかです。まずは、かっこよさを左右する3つの分かれ道を整理しておきましょう。ここを理解しておくと、この先のアイテム選びが一気に迷わなくなります。
かっこよさは「サイズ感」で8割決まる
バイク服装で最初に効くのはサイズ感です。プロテクターやインナーを着込む前提で、つい大きめを選びがちですが、それが野暮ったさの最大の原因になります。ジャケットは肩の縫い目が肩先にぴったり乗る位置を基準にし、袜丈は手首のくるぶしが隠れる長さが目安です。ライディングウェアは前傾姿勢を想定して腕が長めに作られているため、直立で袖が余るくらいがちょうど良い設計になっています。街乗りメインなら、そのサイズ設計を理解した上で普段着より0.5サイズ上げる程度に留めるのが正解です。ツーリングで厚手インナーを重ねる人は試着時に中間着を持参して合わせると失敗しません。注意点として、通販でサイズ表だけを見て買うと、ブランドごとに肩幅と着丈のバランスが違うため、実店舗で一度肩幅を測っておくと安心です。
全身を黒一色で固めると、実は逆効果になりやすい
「黒でまとめればかっこいい」と思われがちですが、実はここに落とし穴があります。全身を黒で固めると、パーツの切り替えやシルエットが影に沈んでのっぺり見え、体型の凹凸が強調されてしまうケースが多いのです。おすすめは色を3色までに抑えたうえで、メインカラー・ベースカラー・差し色の役割を分けること。たとえば黒レザー(メイン)+インディゴデニム(ベース)+こげ茶のブーツとグローブ(差し色)のように、明度に差をつけると立体感が出ます。街乗りやカフェ立ち寄りではこの配色が抜け感を生み、ツーリング先の写真でも背景から浮きます。注意点は、差し色を増やしすぎると散らかって見えること。差し色は足元か小物の一系統に絞るのがまとまるコツです。
安全装備を捨てた服装は、結局かっこよく見えない
見た目を優先してプロテクターを抜くと、体のラインが頼りなくなり、かえって「様にならない」印象になります。かっこよく見えるライダーの多くは、肩・肘・背中のプロテクターで上半身に適度なボリュームを作っています。CE規格レベル1・レベル2のプロテクターを仕込むと、ジャケットの肩や胸のラインが安定し、シルエットが決まります。街乗りでも胸部プロテクターは薄型のインナータイプが選べるので、見た目を崩さず安全性を足せます。高速道路やワインディングを走るなら背中のバックプロテクターまで入れておくと安心です。注意点として、後付けパッドはジャケットのポケット形状に合うかを購入前に確認しないと、収まらず浮いてしまうことがあります。
「またがると突っ張りそうだから」とライディングデニムをワンサイズ上げて買ったところ、直立時にウエストとももが余り、全体が野暮ったく見えてしまう——これは非常に多い失敗です。原因は、ライディングパンツが元々またがり姿勢を想定して膝・もも周りにゆとりを持たせて設計されている点を見落とすこと。対策は、直立でジャストサイズを選び、心配なら伸縮性のあるストレッチ素材やコーデュラ系ストレッチデニムを選ぶこと。試着時は必ず座って膝の突っ張りも確認しましょう。
かっこいいバイク服装をつくる3つの基本原則
分かれ道を理解したら、次は再現性のある「型」に落とし込みます。センスに頼らずとも、この3原則を守るだけで全身のまとまりが一段上がります。どれも今日から意識できるものばかりです。順番に見ていきましょう。
シルエットはIラインで縦を強調する
まず意識したいのはシルエットです。上下ともにすっきりした細身をつなげたIラインを作ると、身長やスタイルに関係なく引き締まって見えます。具体的には、着丈が腰骨あたりで収まるショート丈のジャケットに、テーパードのかかったライディングデニムを合わせるのが王道です。上半身にボリュームのあるジャケットを着る場合は、下半身を細めにして視線を縦へ流すとバランスが取れます。街乗りやツーリングの立ち姿はもちろん、バイクにまたがった姿でも脚のラインが素直に出て決まります。注意点は、上下ともにゆったりさせるとルーズになりすぎること。だぼつかせるのは片方だけに留めるのが、Iラインを崩さないコツです。
素材の質感は2種類までに絞る
次に効くのが素材の組み合わせです。かっこよく見える人は、革・デニム・コットン・ナイロンといった質感を無闇に混ぜず、2種類程度に絞っています。定番は「レザー×デニム」で、光沢のある革とマットなデニムのコントラストが上品にまとまります。夏場でメッシュジャケットを使う場合も、パンツをコットンチノやデニムに寄せると素材感が整います。街乗りではレザー×デニム、ロングツーリングでは化繊×デニムのように、シーンで質感の主役を1つ決めると迷いません。注意点として、テカりの強い化繊とマットな革を全身で混在させると、安っぽく見えることがあります。質感の方向性はできるだけ揃えましょう。
差し色は足元か小物に効かせる
最後は色のアクセントです。全身のトーンを抑えたうえで、差し色を一点だけ足すと、地味になりすぎず洗練された印象になります。効かせる場所は、ブーツ・グローブ・ヘルメットのいずれか一系統に絞るのが鉄則です。こげ茶のレザーグローブとブーツを揃えるだけで、黒基調の装いにぐっと奥行きが出ます。街乗りやカフェ巡りでは足元の差し色が目に入りやすく、ツーリング写真でも小物の色が効きます。注意点は、赤や黄など彩度の高い色を複数箇所に散らすと、まとまりが崩れて子どもっぽく見えること。派手色を使うならヘルメット1点だけ、革小物ならこげ茶で統一、と決めておくと外しません。
SR400やXSRのようなクラシック・ネオクラシック系は、車体そのものにクロームやスポークの「上品な情報量」があります。だからこそ服装はシンプルに寄せた方が、車体と喧嘩せずに全体が締まります。派手なグラフィックより、無地のレザーや素朴なデニムの方がバイクの美点を引き立てます。
バイク服装かっこいいを支える定番アイテム4選と価格

ここからは具体的なアイテムです。レザージャケット・ライディングデニム・シューズ・グローブという上半身から足元までの定番4つを、公式スペックと実売価格つきで紹介します。いずれも「まず1着」に選んで外さない、長く使える定番です。価格はすべて執筆時点のものです。
レザージャケット:カドヤ FPS-1 シングルライダース
かっこいいバイク服装の主役といえば、やはりシングルライダースのレザージャケットです。定番として挙げたいのが、1935年創業の老舗カドヤ(KADOYA)のK’S LEATHER「FPS-1」。表地に硬めの牛革「ハードステア」を使い、本体価格58,000円(税別)、税込では約59,400円前後、3Lサイズは3,300円アップという価格帯です。着脱式の脊椎パッドを標準装備し、サイズはS〜3L、カラーはブラックが用意されています。ハードステアは新品時こそ硬めですが、着込むほどに体へ馴染み、経年で表情が育つのが魅力です。街乗りからツーリングまで一年の多くの季節で主役になります。注意点は、革の重量とハリがあるぶん、最初の数回は動きにくく感じること。肩まわりのフィットを試着で必ず確認しましょう。詳細はカドヤ公式サイトで確認できます。
| 商品名 | K’S LEATHER FPS-1 シングルライダース |
| メーカー | カドヤ(KADOYA) |
| 価格帯 | 本体58,000円(税別・3Lは+3,300円) |
| 素材 | ハードステア(牛革)/裏地ポリエステル |
| 規格・サイズ | S/M/L/LL/3L/着脱式脊椎パッド |
| 特徴 | 着込むほど馴染む硬質牛革のベーシックモデル |
レザージャケットのブランド選びや素材ごとの違いをもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考になります。

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ライディングデニム:RSタイチ RSY274 コーデュラ ライト デニムパンツ
下半身の定番はライディングデニムです。見た目は普段のジーンズながら、転倒時の擦れに強い生地を使うのがバイク用の要点。RSタイチの「RSY274 コーデュラ ライト デニムパンツ」は、耐摩耗性に優れるコーデュラライト生地を用いたモデルで、価格は17,380円(税込)です。普通のデニムに見えて丈夫、という一本は、レザージャケットと合わせても化繊ジャケットと合わせても素材感が破綻しません。街乗りや通勤ではそのまま歩けるルックスが便利で、ツーリングでも膝プロテクターを仕込めば安心感が増します。注意点として、ライディングデニムは前傾を想定して膝まわりにゆとりがあるため、直立でジャストサイズを選ぶこと。裾が長すぎるとブーツにたまるので、ワンクッション以内に収めると足元がすっきりします。価格や仕様はRSタイチ公式通販で確認できます。
ライディングシューズ:RSタイチ RSS006 DRYMASTER BOA
足元は全身の印象を左右する重要パーツです。ゴツすぎるレーシングブーツはクラシック系の車体に浮きがちなので、スニーカー感覚で履けるショートタイプが使いやすいでしょう。RSタイチの「RSS006 DRYMASTER BOA ライディングシューズ」は、防水透湿素材DRYMASTERとダイヤルで締めるBOAフィットシステムを備え、実売価格は19,000円前後(税込)です。くるぶしを保護しつつ普段着にもなじむデザインで、街乗りから通勤、突然の雨のツーリングまで一足でこなせます。BOAのダイヤルは手袋のままでも締め直しやすく、信号待ちのひと手間が減ります。注意点は、防水シューズは通気が抑えられるため真夏は蒸れやすいこと。夏場はメッシュタイプと履き分けると快適です。詳細はRSタイチ公式サイトを参照してください。
レザーグローブ:RSタイチ RST441 ラプター レザーグローブ
手元の質感は意外と見られています。夏用のメッシュグローブも便利ですが、かっこよさで選ぶなら本革のレザーグローブが一枚あると装いが締まります。RSタイチの「RST441 ラプター レザーグローブ」は本革を使ったモデルで、価格は14,740円(税込)です。しなやかな革が手に馴染み、ブーツと色を合わせれば差し色の一系統としても機能します。春秋の街乗りやツーリングで最も出番が多く、レザージャケットとの相性も抜群です。注意点として、革グローブは濡れると硬くなりやすいので、雨天が読めるツーリングでは防水タイプと使い分けるのが賢明です。手の甲や指の関節にプロテクターが入ったモデルを選ぶと、見た目の立体感と安全性を両立できます。ラインナップはRSタイチ公式通販で確認できます。
ヘルメットで第一印象は大きく変わる
どれだけ服装を整えても、ヘルメットが車体や服と噛み合っていないと台無しになります。逆に言えば、ヘルメット一つで全身の完成度が跳ね上がります。ここではタイプ別の選び方と、印象を底上げする定番モデルを紹介します。
ジェットは表情が見えて抜け感が出る:SHOEI J・O
クラシック・ネオクラシック系の車体に合わせやすいのがジェットヘルメットです。顔まわりが開いて表情が見えるぶん、装い全体に抜け感が生まれます。国産の定番、SHOEIの「J・O」は、Mサイズのソリッドカラーで重量約1,068g、JIS規格に対応し、強靱なガラス繊維と有機繊維を複合積層したAIM帽体を採用しています。メーカー希望小売価格は42,900円〜53,900円(税込)。ワンタッチで引き出せるCJ-3インナーバイザーを内蔵し、コンパクトな帽体で頭でっかちに見えにくいのも魅力です。街乗りやカフェ巡り、SRやXSRでのショートツーリングによく似合います。注意点は、ジェットは風の巻き込みや虫の付着があるため、高速主体ならシールドやゴーグルを併用すること。詳細はSHOEI公式サイトで確認できます。
| 商品名 | J・O(ジェイオー) |
| メーカー | SHOEI |
| 価格帯 | 42,900円〜53,900円(税込) |
| 重量 | 約1,068g(Mソリッド) |
| 規格・サイズ | JIS規格/S・M・L・XL・XXL |
| 特徴 | AIM帽体・CJ-3インナーバイザー内蔵 |
ジェットヘルメットのおしゃれな選び方は、メンズ向けの比較記事でさらに掘り下げています。

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フルフェイスは統一感でかっこよさを底上げする
走りを重視するなら、フルフェイスが装いの完成度を高めます。顔全体を覆うことでシルエットに一体感が出て、レザーやライディングウェアと合わせたときの「本気度」が伝わります。ネオクラシック系にはレトロなラウンドフォルムのモデルが似合い、スポーツ系のXSRにはシャープなレーシングタイプが映えます。高速道路や長距離ツーリングでは、風切り音の低減や防風性でジェットより快適です。街乗り中心でも、信号待ちで開閉しやすいインナーバイザー付きを選ぶと使い勝手が上がります。注意点は、帽体が大きいモデルだと頭でっかちに見えやすいこと。体格に合った帽体サイズを選ぶことが、かっこよさの分かれ目になります。
帽体サイズと「頭でっかち」の回避法
ヘルメット選びで見落とされがちなのが帽体の大きさです。同じ頭囲でも、帽体設計によって被ったときのシルエットは大きく変わります。かっこよく見せたいなら、内装で頭囲を合わせつつ、外形がコンパクトなモデルを選ぶのが近道です。SHOEI J・Oのように帽体をコンパクトに抑えた設計は、小顔効果があり全身のバランスも整います。街乗りやすり抜けの多い通勤では軽さと視界の広さも重要で、1,000g前後の軽量ジェットは首への負担も抑えられます。注意点として、内装をきつくすれば見た目が小さくなるわけではありません。安全性を確保できる正しいフィットが最優先で、そのうえで外形の小さいモデルを選ぶという順番を守りましょう。
かっこいい定番ブランドを価格・素材で比較する
ここまで紹介したアイテムを俯瞰できるよう、価格と素材を一覧にまとめました。予算配分の目安として活用してください。数字を並べると、どこにお金をかけるべきかが見えてきます。
上半身から足元までを一覧で比較
まずは今回の定番アイテムを横並びで見てみましょう。以下は各公式・販売情報をもとにした比較です(バイク乗りのミーティング調べ/執筆時点)。レザージャケットは価格差が大きく、入門ならカドヤ、一生モノを狙うならクシタニという住み分けが見えてきます。
| アイテム | 製品名 | 価格(税込) | 素材・特徴 |
|---|---|---|---|
| レザージャケット | カドヤ FPS-1 | 約59,400円前後 | ハードステア牛革・脊椎パッド |
| レザージャケット(上級) | クシタニ K-0728Z | 147,400円〜 | 高品質レザーの本格シングル |
| デニム | RSタイチ RSY274 | 17,380円 | コーデュラライト生地 |
| シューズ | RSタイチ RSS006 | 約19,000円前後 | DRYMASTER防水・BOA |
| グローブ | RSタイチ RST441 | 14,740円 | 本革レザー |
| ヘルメット | SHOEI J・O | 42,900〜53,900円 | 約1,068g・JIS・AIM帽体 |
予算別の組み合わせプラン
比較表をもとに、予算別の全身プランを考えてみましょう。まずコスパ重視なら、カドヤFPS-1(約59,400円)+RSY274デニム(17,380円)+RSS006シューズ(約19,000円)+RST441グローブ(14,740円)+J・O(42,900円〜)で、ヘルメット込みでおおよそ15万円前後から全身が組めます。予算を抑えたい人は、まずレザージャケットとヘルメットに投資し、デニムとグローブは手持ちを流用して段階的に揃えるのが現実的です。街乗り主体なら防水シューズより普段履きに近いモデルを選ぶ手もあります。一生モノを狙う人は、ジャケットをクシタニK-0728Z(147,400円〜)に置き換えると、装い全体の格が一段上がります。注意点は、上下すべてを一度に揃えると予算が跳ね上がること。主役から順に投資すると失敗が減ります。
ブランドで変わる「作り込み」の違い
同じレザージャケットでも、価格差には理由があります。カドヤは硬質なハードステアで経年変化を楽しむベーシック路線、クシタニはレーシングで培った縫製とフィッティングを反映した本格路線と、方向性が異なります。RSタイチはコーデュラやDRYMASTERといった機能素材を用い、日常使いの快適性とコスパで強みを発揮します。街乗りやアメカジ寄りのコーデならカドヤの経年変化が映え、スポーツ走行や長距離ならクシタニやRSタイチの機能性が活きます。注意点として、高価なブランドを選べば必ずかっこよくなるわけではありません。自分の乗り方と車体の雰囲気に合うかどうかを基準に選ぶことが、価格以上に重要です。
季節別・シーン別のかっこいい着こなし
同じアイテムでも、季節とシーンで最適解は変わります。ここでは春秋・夏・冬の着こなしと、街乗りからツーリングまでのシーン別の考え方を整理します。年間を通して「決まる」ためのヒントにしてください。
春秋:レザー×デニムが最も決まる季節
気候の安定した春と秋は、バイク服装が最も映える季節です。この時期はレザージャケット×ライディングデニムの王道コンビが実力を発揮します。カドヤFPS-1のような牛革ジャケットに、RSY274のようなデニムを合わせ、足元とグローブをこげ茶のレザーで揃えれば、それだけで完成度の高い装いになります。朝晩の冷え込みには薄手のインナーで調整し、日中はジャケット一枚で走れるのがこの季節の快適さです。カフェ巡りや日帰りツーリングに最適で、写真映えもします。注意点は、春先や晩秋は路面温度が低くタイヤが冷えやすいこと。見た目だけでなく、走り出しは慎重に温めることを意識しましょう。
夏:メッシュでも「色」でかっこよさは保てる
夏は安全性と涼しさの両立が課題になります。レザーは暑くて現実的でないため、通気性の高いメッシュジャケットが主役になりますが、かっこよさは色でカバーできます。全体を黒やダークトーンでまとめ、パンツをデニムやコットンチノに寄せると、メッシュでも軽薄に見えません。街乗りや通勤では吸汗速乾のインナーを合わせ、グローブも夏用メッシュに切り替えると快適です。注意点は、涼しさを優先してハーフパンツやサンダルにすると、転倒時のダメージが大きく見た目もだらしなくなること。夏こそ、露出を抑えつつ素材で涼しさを稼ぐのがかっこよく安全に乗るコツです。
冬:着膨れを防ぐレイヤリングが鍵
冬は防寒で着膨れしやすく、シルエットが崩れがちです。かっこよさを保つには、厚手を一枚重ねるのではなく、薄い保温層を複数重ねるレイヤリングが有効です。発熱インナー+薄手中間着+防風アウターの三層にすると、着ぶくれを抑えつつ暖かさを確保できます。電熱ベストを中間層に仕込めば、アウターを薄くできてシルエットが締まります。高速道路や長距離ツーリングでは首・手首・足首の防風を徹底すると体感温度が大きく変わります。注意点は、防寒を優先してサイズの大きいアウターを選ぶと全身が膨張して見えること。中間着を含めて試着し、ジャストサイズを保つのが冬コーデの分かれ目です。
街乗り・通勤・ツーリング・高速のシーン別
シーンごとに優先順位を変えると、無理なくかっこよさと機能を両立できます。街乗りやカフェ巡りは脱ぎ着のしやすさと普段着へのなじみを重視し、レザー×デニムが最適です。通勤・通学は動きやすさと収納性を優先し、コーデュラ系のパンツや防水シューズが活きます。日帰りツーリングは寒暖差に対応できるレイヤリングを、高速道路主体では防風性と静粛性でフルフェイスや防風アウターを選ぶと快適です。注意点として、一つの装いですべてのシーンを完璧にこなすのは難しいこと。よく走るシーンを主役に据えて、そこに最適化するのが結局いちばん決まります。ネイキッド車に似合うコーデの考え方は、こちらの記事も参考になります。

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バイク服装かっこいいを目指して陥りがちな失敗と対策
最後に、良かれと思ってやったことが逆効果になる典型的な失敗を押さえておきましょう。ここを避けるだけで、完成度は大きく変わります。原因と対策をセットで理解しておくと、買い物での後悔が減ります。
全身を黒で固めて「のっぺり」見える
黒でまとめれば間違いないと思い込み、ジャケットもパンツもブーツもヘルメットも黒にした結果、立体感が消えてのっぺり見える——これは非常に多い失敗です。原因は、明度差がないと切り替えや素材感が沈んでしまうこと。対策は、前述の通り色を3色までに抑えつつ、革・デニム・小物で明度と質感に差をつけることです。黒基調でもインディゴデニムやこげ茶の革小物を入れるだけで奥行きが生まれます。街乗りでもツーリング写真でも、この一手間が「決まる人」との差になります。どうしても黒でまとめたいなら、マット・光沢・起毛など質感の違いで変化をつけると単調さを避けられます。
サイズを確認せず通販で買い、肩が余る
上のQ&Aで触れた通り、採寸や試着をせずに通販でレザーを買うと、肩が余ったり袖が長すぎたりして「借り物感」が出てしまいます。原因は、ライディングウェア特有の前傾設計と、ブランドごとのサイズ感の違いを見落とすこと。対策は、肩幅・胸囲・袖丈を自分で計測し、各ブランドの実寸表と照合することです。可能なら実店舗で一度袖を通し、腕を前に伸ばしてハンドルを握る姿勢で突っ張らないかを確認しましょう。革は伸びる素材とはいえ、肩幅だけは後から詰めるのが難しいため、ここは妥協しないのが正解です。
見た目優先でプロテクターを外す本末転倒
シルエットをすっきりさせたい一心でプロテクターを全部抜くと、安全性が下がるだけでなく、上半身が頼りなく見えてかっこよさも損なわれます。原因は、プロテクターが安全装備であると同時にシルエットを支えるボリューム源でもあることを見落とすこと。対策は、薄型のインナープロテクターや、ジャケット一体型のCE規格パッドを活用すること。肩・肘・背中に適度なボリュームがあると、上半身のラインが決まって見えます。街乗りでも胸部プロテクターは薄型が選べるので、見た目を崩さず安全性を確保できます。かっこよさと安全性は対立するものではなく、両立できるものだと考えましょう。
まとめ:かっこいいバイク服装は「型」で誰でも作れる
バイク服装をかっこよく見せるうえで大切なのは、高価なブランドを揃えることではありません。サイズ感・色数・素材の質感という3つの基本を押さえ、シルエットを整えることが、いちばんの近道です。定番アイテムを主役から順に投資し、季節とシーンに合わせて着こなせば、手持ちの予算でも十分に「決まる」全身が組めます。安全装備を犠牲にせず、むしろプロテクターでシルエットを支えるという発想が、長くかっこよく乗り続けるコツです。
この記事の要点を整理しておきます。
- かっこよさは「サイズ感」で8割決まる。前傾設計を理解し直立でジャストを選ぶ
- 色は3色まで。全身黒はのっぺり見えるので明度と質感に差をつける
- 素材の質感は2種類まで。レザー×デニムが最も決まる王道
- 差し色は足元か小物の一系統に絞る
- 定番はカドヤFPS-1・RSタイチRSY274/RSS006/RST441・SHOEI J・O
- 季節はレイヤリング、シーンは主役を決めて最適化する
- プロテクターは安全とシルエットを両立させる装備と考える
まずは手持ちのアイテムを「3色以内・2素材まで」に整理し、足りないところをレザージャケットかヘルメットから揃えてみてください。ひとつ主役が決まると、残りのアイテム選びが驚くほど楽になります。安全と見た目を両立させた一着で、次の週末のツーリングをより気持ちよく走りましょう。
※価格・仕様は執筆時点の情報です。最新情報は各メーカー公式サイトでご確認ください。

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