気温が30℃を超える真夏、革ジャンや普通のナイロンジャケットでバイクにまたがると、信号待ちのたびに汗が噴き出して集中力が切れてしまいます。かといってTシャツ1枚で走るのは、転倒時のことを考えると避けたいところ。この「涼しさ」と「安全性」の板挟みを解決するのが、夏用のメッシュジャケットです。
結論から言うと、夏のバイク用メッシュジャケットは「メッシュの面積」「プロテクターの規格」「価格帯」の3点で選べば失敗しません。ワークマンの3,000円クラスからクシタニの3万円クラスまで選択肢は幅広く、どこにお金をかけるかで満足度が大きく変わります。
この記事では、2026年春夏に手に入るメッシュジャケット7モデルを価格の安い順に並べ、スペック・プロテクター・素材を公式情報ベースで比較します。あわせて種類の見分け方、街乗りやツーリングといったシーン別の選び方、サイズ選びで失敗しないコツまで、週末のツーリング仲間に教えるつもりでまとめました。
・夏のメッシュジャケットが「涼しさ×安全」を両立できる理由
・メッシュジャケットの種類と、選ぶときの4つのチェックポイント
・3,000円台〜3万円台まで、価格順に並べたおすすめ7モデルの実スペック
・街乗り・ツーリング・通勤・高速でのシーン別の選び分けとサイズ失敗の防ぎ方
夏のバイクにメッシュジャケットが欠かせない3つの理由

夏のライディングでメッシュジャケットが定番になっているのは、単に「涼しいから」だけではありません。走行風を利用した冷却、日焼けと熱中症のリスク低減、そして万一の転倒への備えという3つの役割を、1着でまとめて担ってくれるからです。ここでは、なぜTシャツでも革ジャンでもなくメッシュなのかを整理します。
走行風を通して体を冷やす「走るクーラー」だから
メッシュジャケットの最大の武器は、走行風を生地の網目から取り込んで体表の汗を気化させ、体を冷やす点にあります。時速40kmも出れば背中や胸に風が抜け、信号待ち以外は扇風機の中にいるような感覚になります。素材はポリエステル100%のメッシュ生地が主流で、クシタニのK-2386フルメッシュジャケットのように表地・裏地ともにメッシュで構成した「フルメッシュ」タイプなら通気量がさらに増えます。使いどころは真夏の日中、気温28℃以上のツーリングや街乗り。注意点として、渋滞で止まると風が来ないので涼しさは一気に落ちます。日陰のない駐車場での取り回しでは、むしろ半袖より暑く感じる瞬間もあると覚えておきましょう。
日焼け・熱中症のリスクを下げてくれるから
意外に見落とされがちですが、夏こそ肌の露出を減らすほうが体は楽になります。直射日光が肌に当たり続けると体温が上がり、水分も奪われて熱中症のリスクが高まるためです。メッシュとはいえ生地が腕や背中を覆うことで直射日光を遮り、汗の気化で体温上昇を抑えられます。長時間の高速ツーリングや、日差しの強い海沿いのルートを走るライダーほど効果を実感しやすい装備です。デメリットは、白系や淡色のメッシュは透け感があり、インナーの色が見えること。日焼け対策を重視するなら、UVカット機能のある長袖インナーを合わせるのがおすすめです。
「メッシュは涼しいから薄着でいい」と思われがちですが、実は真夏の炎天下では吸汗速乾の長袖インナーを一枚挟んだほうが涼しく感じます。汗を素早く吸って気化させる層があると、走行風がその汗を飛ばして冷却効率が上がるからです。素肌に直接メッシュより、インナー併用のほうが体感温度は下がる——これは夏ライダーの間で意外と知られていない裏ワザです。
転倒時のプロテクターで身を守れるから
メッシュジャケットは涼しさと引き換えに安全性を捨てているわけではありません。多くのモデルが肩・肘・背中にプロテクターを標準装備し、胸部プロテクターに対応する構造を備えています。たとえばコミネのJK-191エニグマG2フルメッシュジャケットは、胸部・肩・肘にCEレベル2相当のソフトプロテクターを備え、背中にはハニカム構造のEVAパッドが入っています。通勤・通学で毎日乗る人ほど、転倒確率の積み重ねを考えるとプロテクターの価値は高くなります。注意したいのは、安いメッシュジャケットの中にはプロテクターが別売り、あるいはパッド程度のものもあること。購入前に「胸部プロテクターまで入るか」を必ず確認しましょう。

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失敗しないメッシュジャケット選び4つのチェックポイント
メッシュジャケットと一口に言っても、通気量もプロテクターも価格も千差万別です。ここでは、店頭やネットで1着を選ぶときに見るべき4つのポイントを、優先順位の高い順に解説します。最初にここを押さえておくと、後半の7モデル比較がぐっと読みやすくなります。
メッシュの面積で「涼しさのレベル」を見極める
まず確認したいのは、どこまでがメッシュ生地になっているかです。同じ「メッシュジャケット」でも、前面だけメッシュのハーフメッシュと、全身がメッシュのフルメッシュでは涼しさが段違いだからです。クシタニK-2386のように表地・裏地ともメッシュのフルメッシュは真夏の炎天下向き、部分メッシュのモデルは春秋も使える汎用型と考えると選びやすくなります。真夏中心なら通気重視、5月や9月も着回すなら部分メッシュが向いています。注意点は、フルメッシュは涼しい反面、朝晩の冷えや高速の走行風で寒く感じることがある点。ウインドブレーカーを1枚積んでおくと安心です。
プロテクターの規格「CEレベル」を必ず確認する
安全性を左右するのがプロテクターの規格です。バイク用プロテクターにはCE規格という欧州の安全基準があり、衝撃吸収性能の低い順にレベル1、レベル2と分かれています。レベル2のほうが衝撃を通しにくく、コミネのエニグマG2シリーズはCEレベル2相当をうたっています。街乗り中心ならレベル1でも実用十分ですが、高速道路やワインディングを走る機会が多いならレベル2を選ぶ安心感は大きいです。注意すべきは、胸部プロテクターは別売りのモデルが多いこと。RSタイチのRSJ342クイックドライレーサージャケットのようにチェストプロテクター取り付け用アタッチメントを標準装備するモデルなら、後から追加しやすくて便利です。
「普段Mだから」と試着せずにジャストサイズを買った結果、走行風でメッシュ生地がバタついて肩や腕がうるさく感じた、というのはよくある失敗です。原因は、メッシュジャケットは体にフィットさせてこそ風の巻き込みを抑えられる設計だから。対策は、インナーやプロテクターを入れた状態で袖と胴が余りすぎないサイズを選ぶこと。ネット購入なら各メーカーのサイズ表で肩幅・胸囲・袖丈の実寸を確認し、迷ったら普段着のジャストサイズを基準にしましょう。
フィット感とプロテクターのズレにくさで選ぶ
3つ目のポイントは、体に沿うフィット感です。プロテクターは正しい位置にあってこそ機能するため、ジャケットが大きすぎると肘や肩のパッドが転倒時にズレて守りたい場所を外してしまいます。RSタイチのように肩・肘へCEの3Dタイププロテクターを立体成形で配置したモデルは、腕を曲げても位置が動きにくいのが強みです。前傾姿勢の多いスポーツバイクなら肘が引っ張られないタイプ、アップライトなネイキッドやアメリカンならゆとりのあるタイプが合います。注意点は、フィット重視で小さめを選ぶと真夏にインナーを重ねられなくなること。夏でも1枚は下に着る前提でサイズを見ましょう。
予算と使用頻度のバランスで価格帯を決める
最後は予算です。メッシュジャケットは3,000円台から3万円台まで幅があり、価格は主にプロテクターの質・生地の耐久性・縫製に反映されます。年に数回のレジャーならワークマンやヘンリービギンズの1万円台まで、毎週末乗るならコミネの2万円クラス、通勤で毎日酷使するならクシタニやRSタイチの3万円クラスと、使用頻度に応じて投資するのが賢い選び方です。安いモデルは数年で生地がへたることもあるため、長く使うつもりなら初期投資を惜しまないほうが結果的に割安になります。逆に「まず1年試したい」初心者は、入門価格帯から始めても十分です。
| モデル | 税込価格 | プロテクター | タイプ |
|---|---|---|---|
| ワークマン メッシュ系 | 2,900円〜 | 肩・肘(胸背ポケット式) | 入門・コスパ |
| ヘンリービギンズ HBJ-058 | 11,550円 | 肩・肘・背中ソフト | スポーツメッシュ |
| コミネ JK-191 | 17,490円〜 | 胸・肩・肘CEレベル2、背中EVA | フルメッシュ |
| コミネ JK-188 | 20,900円〜 | 胸・肩・肘CEレベル2+TPU | ハイプロテクト |
| RSタイチ オーバーラップ | 25,080円 | 肩・肘CEレベル1、背中フォーム | カジュアル |
| RSタイチ RSJ342 | 26,290円 | 肩・肘CE 3D+背中、胸対応 | スポーツ |
| クシタニ K-2386 | 29,700円 | 肩・肘エアーCE、背中ソフト | フルメッシュ上位 |
※価格は各メーカー公式・販売店情報をもとにした「バイク乗りのミーティング」調べ(2026年7月時点)。仕様・価格は変更される場合があります。
【1万円台まで】コスパ重視のメッシュジャケット3選

まずは予算を抑えたい人向けに、3,000円台から1万円台後半で狙える3モデルを紹介します。「夏だけ乗る」「まず1着試したい」というライダーに向く、価格と装備のバランスがよい入門レンジです。それぞれプロテクターの入り方が違うので、安全装備の中身に注目して読んでみてください。
ワークマンのメッシュジャケット|3,000円前後で始められる入門の定番
とにかく初期費用を抑えたいなら、ワークマンのメッシュジャケットが最有力候補です。2,900円前後という価格で夏用メッシュが手に入り、コーデュラ素材を使った上位モデルや、肩・肘にメッシュプロテクター、胸・背にプロテクター用ポケットを備えたライディング向けも展開しているためです。ちょい乗りや近所の買い物、通勤の足として使うライダーに向いています。注意点は、モデルによって胸部・背中のプロテクターが別売りで、そのままではパッドが入っていない場合があること。安全性を高めたいなら、インナープロテクターやCE規格のパッドを追加する前提で予算を組みましょう。まずは実店舗で試着し、サイズと通気の具合を確かめるのが失敗しないコツです。
ヘンリービギンズ HBJ-058|1万円台でプロテクター標準装備
「安すぎるのは不安、でも高すぎるのも困る」という人にちょうどいいのが、デイトナのヘンリービギンズ HBJ-058スポーツメッシュジャケットです。税込11,550円で肩・肘・背中にソフトプロテクターを標準装備し、素材はナイロン/ポリエステル。SAS-TEC製プロテクターへのアップグレードにも対応します。サイズはM〜2XLの4展開、カラーはブラックとブラック/レッドの2色で、街乗りから休日のショートツーリングまで幅広く使えます。デメリットは、上位モデルに比べるとメッシュ面積や立体裁断のこだわりは控えめな点。とはいえこの価格でプロテクターが最初から入っているのは大きな安心材料です。
| 商品名 | HBJ-058 スポーツメッシュジャケット |
| メーカー | デイトナ(ヘンリービギンズ) |
| 価格帯 | 11,550円(税込) |
| 素材 | ナイロン / ポリエステル |
| 規格・サイズ | M / L / XL / 2XL |
| 特徴 | 肩・肘・背中ソフトプロテクター標準、SAS-TEC対応 |
コミネ JK-191 エニグマG2フルメッシュジャケット|CEレベル2を1万円台で
安全性を重視しつつ価格も抑えたいなら、コミネのJK-191エニグマG2フルメッシュジャケットが答えになります。税込17,490円〜という1万円台後半でありながら、胸部・肩・肘にCEレベル2相当のENIGMA G2ソフトプロテクターを備え、背中にはハニカム構造のEVAパッドが入る充実装備だからです。全身がメッシュのフルメッシュ仕様で真夏の通気性も高く、通勤・通学で毎日乗る人や、初めてしっかりした装備を揃えたい人に向いています。デメリットは、プロテクターがしっかり入るぶん、真夏の停車時はパッド部分に熱がこもりやすいこと。とはいえこの価格でCEレベル2・胸部標準はコスパが高く、迷ったらまず候補に入れたい1着です。

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【2万円台〜】快適性と安全性を高めた上位メッシュ4選
ここからは、毎週末しっかり走る人や、装備の質にこだわりたい人向けの2万円台〜3万円クラス4モデルです。プロテクターの立体成形、生地の耐久性、フィット感の作り込みが価格に表れており、長く快適に使いたいライダーに向く本格レンジです。価格の安い順に見ていきましょう。
コミネ JK-188 ハイプロテクトフルメッシュジャケット|守りを固めた上位版
安全性を最優先するなら、コミネのJK-188エニグマG2ハイプロテクトフルメッシュジャケットが有力です。税込20,900円〜で、胸部・肩・肘にCEレベル2相当のソフトプロテクター、背中にハニカム構造EVAパッドを備え、さらに肩部にはTPUショルダーパッドを追加した「守り」を強化したモデルだからです。高速道路やワインディングを走る機会が多い中級ライダー、あるいは転倒リスクに敏感な通勤ライダーに向いています。デメリットは、プロテクターが増えるぶん重量と着ぶくれ感がわずかに増すこと。涼しさと安全のどちらを取るかで、標準のJK-191と迷ったら「走る速度域が高いならJK-188」と考えると選びやすくなります。
RSタイチ オーバーラップ メッシュパーカ|街に馴染むカジュアル系
バイクを降りたあとも違和感なく過ごしたいなら、RSタイチのオーバーラップ メッシュパーカが候補になります。税込25,080円で、重ね着風のデザインによりプロテクター内蔵ジャケットに見えにくく、カフェやツーリング先の食事でも浮きにくいのが魅力だからです。肩・肘にはCEレベル1プロテクター、背中にはフォームパッドを備え、見た目のカジュアルさと安全性を両立しています。街乗り中心で普段着に近い感覚で羽織りたいライダー、ネオクラシックやストリート系のバイクに乗る人に似合います。デメリットは、レーサー系に比べるとプロテクターがレベル1で、高速主体の人には物足りなく感じる可能性があること。スタイル重視派に刺さる1着です。
RSタイチ RSJ342 クイックドライ レーサー ジャケット|スポーツ走行に応える本格派
ワインディングやスポーツ走行を楽しむなら、RSタイチのRSJ342クイックドライ レーサー ジャケットが頼りになります。税込26,290円で、肩・肘・背中にプロテクターをフル装備し、肩と肘はCEの3Dタイプを採用。さらに胸部プロテクターを後付けするためのアタッチメントを標準装備するため、安全装備を段階的に強化できるからです。前傾姿勢でも突っ張りにくい立体裁断で、スーパースポーツやネイキッドで攻めた走りをする中〜上級ライダーに向いています。デメリットは、スポーツ寄りのタイトなシルエットで、ゆったり着たい人には窮屈に感じる場合があること。走りを楽しむ人ほど満足度が高いモデルです。
クシタニ K-2386 フルメッシュジャケット|通気と質感を極めた3万円クラス
予算を確保できるなら、クシタニのK-2386フルメッシュジャケットが最上位候補です。税込29,700円(本体27,000円)で、表地はポリエステル100%のメッシュ、裏地もポリエステル100%メッシュというフルメッシュ構造で、真夏の通気量は7モデル随一。伸縮部にはナイロン96%+ポリウレタン4%を配し、動きやすさと質感を両立しています。肩・肘に脱着式のエアーCEプロテクター、背中に脱着式ソフトパッドを備え、カラーはシルバー・レッド・ブラウン・オリーブの4色、サイズはM〜XLの4展開です。ロングツーリングを頻繁にこなす人や、装備の質にこだわりたいベテランに向いています。デメリットは価格の高さと、フルメッシュゆえ朝晩や高速で肌寒く感じること。長く付き合える一生モノを探す人におすすめです。
| 商品名 | K-2386 フルメッシュジャケット |
| メーカー | クシタニ(KUSHITANI) |
| 価格帯 | 29,700円(税込・本体27,000円) |
| 素材 | 表地ポリエステル100%メッシュ/伸縮部ナイロン96%+ポリウレタン4% |
| 規格・サイズ | M / L / LL / XL(4色) |
| 特徴 | 肩・肘 脱着式エアーCEプロテクター、背中 脱着式ソフトパッド |
シーン別に選ぶ夏メッシュジャケットの使い分け

同じ夏でも、街をちょい乗りするのか、日帰りツーリングに出るのか、毎日通勤で使うのか、高速を長距離走るのかで最適な1着は変わります。ここでは4つの代表的なシーンごとに、どんなメッシュジャケットが向くかを整理します。自分の使い方に近いところから読んでみてください。
街乗り・ちょい乗りは軽さとカジュアルさ重視
近所の買い物や短距離のちょい乗りなら、軽くて羽織りやすいカジュアル系が快適です。着脱の頻度が多く、バイクを降りて店に入る場面も多いため、いかにも「バイク装備」に見えないデザインのほうがストレスがないからです。RSタイチのオーバーラップ メッシュパーカや、ワークマンの普段着に近いメッシュがこの用途に向きます。プロテクターはCEレベル1でも実用十分。注意点は、街乗りは低速で走行風が弱く、渋滞にはまると涼しさが落ちること。停車時間が長いルートでは、無理せずこまめに水分補給をしましょう。
ツーリングは通気性とプロテクションのバランスで
日帰りや泊まりのツーリングでは、長時間の快適さと安全性のバランスがものを言います。走行時間が長いぶん通気性の高いフルメッシュが快適で、同時に高速やワインディングも走るためプロテクションもしっかり欲しいからです。コミネJK-191やクシタニK-2386のような、フルメッシュ+充実プロテクターのモデルが好相性です。日焼け対策と朝晩の冷え対策として、薄手のインナーとウインドブレーカーを積んでおくと安心。デメリットは荷物が増えることですが、シートバッグ1つで十分収まります。

突然の雨でずぶ濡れになり、信号待ちのたびに背中を冷たい水が伝う——バイク乗りなら一度は味わう不快な瞬間です。「結局どのレインウェアが一番濡れないのか」「安いカッ…
通勤・通学は毎日使える耐久性とプロテクター
毎日乗る通勤・通学では、耐久性とプロテクターの充実度を優先しましょう。走行回数が多いほど転倒に遭う確率も上がり、生地やファスナーの消耗も早いためです。コミネJK-188のようにプロテクターを固めたモデルや、生地がしっかりしたヘンリービギンズが向きます。雨の日も走るなら、メッシュとは別に防水レインウェアを1着用意しておくのが現実的。注意点は、毎日汗を吸うので週末に陰干し・洗濯をしてニオイと劣化を防ぐこと。清潔に保つことがジャケットを長持ちさせる近道です。
高速道路メインは風のバタつきとプロテクションを重視
高速道路を長距離走るなら、走行風のバタつきを抑える立体裁断とレベルの高いプロテクションが重要です。100km/h前後で走ると風圧が強く、生地がバタつくと疲労が蓄積し、万一の際の速度域も高いからです。RSタイチRSJ342のような立体裁断でCE 3Dプロテクターを備えたスポーツ系や、コミネJK-188のハイプロテクトモデルが安心。フルメッシュは高速では肌寒くなることがあるため、インナーで体温を調整しましょう。デメリットは、通気を絞ると街乗りで暑く感じること。高速主体か街乗り主体か、走行時間の長いほうに合わせて選ぶのが正解です。
メッシュジャケットで後悔しないための注意点
ここまで7モデルとシーン別の選び方を見てきましたが、実際に使い始めてから「こんなはずでは」となる落とし穴もあります。買う前に知っておけば防げるポイントを、失敗例とセットで3つ紹介します。長く快適に使うために目を通しておいてください。
「メッシュジャケットを買ったから安心」と思い込み、実は胸部・背中のプロテクターが別売りで、パッドの入っていない状態のまま走っていた——これは安価なモデルで起こりがちな失敗です。原因は、価格の安いジャケットは本体のみで、プロテクターが同梱されていないケースがあること。対策は、購入時に「どのプロテクターが標準で、どれが別売りか」を商品ページで必ず確認し、不足分は同時に買い足すこと。特に胸部プロテクターは対応品番を合わせる必要があるため、メーカー公式で適合を確かめましょう。
洗濯表示を守らないと通気性と機能が落ちる
メッシュジャケットは汗を吸うぶん、こまめな洗濯が必要ですが、洗い方を間違えると生地や機能を傷めます。強い洗剤や高温乾燥は、撥水加工や生地の目を傷め、通気性やフィット感を損なうためです。基本はプロテクターを外し、洗濯表示に従って手洗いか弱水流で洗い、陰干しするのが安全。汗をかいたら放置せず、その日のうちに陰干しするだけでもニオイと劣化を抑えられます。注意点は、乾燥機やアイロンの熱でメッシュが変形する恐れがあること。手間を惜しまないことが、結果的にジャケットの寿命を延ばします。
真夏の停車時はメッシュでも暑いと心得る
メッシュジャケットは走ってこそ涼しい装備で、停車すると一気に暑くなる点は覚えておきましょう。冷却は走行風頼みのため、信号待ちや渋滞、駐車場での取り回し中は風が来ず、むしろ半袖より熱がこもることがあるからです。真夏の街乗りが多い人は、こまめな休憩と水分補給を前提にルートを組むのが賢明です。空調服のように電動で風を送る装備を併用する手もあります。デメリットは、根本的に「止まると暑い」性質は変わらないこと。無理をせず、暑さのピーク時間帯を避けて走るのも立派な暑さ対策です。
夏のメッシュジャケットを長く快適に使うコツ
最後に、選んだ1着をより快適に、より長く使うためのちょっとした工夫を紹介します。インナーの合わせ方やお手入れ、買い替えのタイミングを押さえておくと、同じジャケットでも満足度がぐっと上がります。日々の使い方に取り入れてみてください。
吸汗速乾インナーを合わせて体感温度を下げる
メッシュジャケットの涼しさを最大化するには、吸汗速乾の長袖インナーを合わせるのが効果的です。汗を素早く吸って気化させる層があると、走行風がその汗を飛ばして冷却効率が上がり、日焼けも防げるからです。真夏の日中ツーリングや、日差しの強い海沿いルートで特に差が出ます。コンプレッション系のインナーなら体に密着してバタつかず、風の抜けも妨げません。注意点は、綿100%のTシャツは汗を吸ったまま乾きにくく、かえってベタつくこと。素材はポリエステルやナイロン系の機能インナーを選びましょう。
プロテクターの位置を定期的に見直す
安全性を保つには、プロテクターが正しい位置にあるかを定期的に確認しましょう。着脱式のパッドは洗濯や着替えの際にズレたり、入れ忘れたりすることがあり、いざという時に守りたい場所を外してしまうからです。走り出す前に肩・肘・背中のパッドが所定の位置にあるか、胸部プロテクターを入れているかを習慣的にチェックするのがおすすめ。クシタニK-2386のような脱着式プロテクター採用モデルは、洗濯後の入れ忘れに特に注意です。ひと手間で安全性が大きく変わります。
2〜3シーズンを目安にへたりをチェックする
メッシュジャケットは消耗品と割り切り、2〜3シーズンを目安に状態を見直すのが理想です。毎日の紫外線と汗で生地やプロテクターは少しずつ劣化し、通気性や衝撃吸収性能が落ちていくためです。ファスナーの動きが渋くなった、メッシュがほつれてきた、プロテクターが硬化してきたと感じたら買い替えのサイン。安価なモデルほどへたりが早い傾向があるので、使用頻度が高い人は耐久性の高い上位モデルへの乗り換えも検討価値ありです。安全に直結する装備だからこそ、状態の良いうちに更新する意識を持ちましょう。
まとめ:夏のメッシュジャケットは価格帯とプロテクターで選ぶ
夏のバイク用メッシュジャケットは、価格の安い順に見ていくと、ワークマンの3,000円台からクシタニの29,700円まで選択肢が並びます。安ければ気軽に始められますが、プロテクターの充実度や生地の耐久性は価格に正直に表れるため、「年に数回か、毎日か」という使用頻度を軸に予算を決めるのが後悔しないコツです。
まず1着目を選ぶなら、1万円台でCEレベル2プロテクターと胸部標準装備を備えるコミネJK-191がバランスに優れます。走りを楽しむ人はRSタイチRSJ342、通気と質感を極めたい人はクシタニK-2386と、走り方に合わせてステップアップしていくとよいでしょう。
最初の一歩は、今の自分の乗り方を振り返って「街乗り中心か、ツーリング中心か」を決めること。そのうえで、この記事の比較表とスペックを見返して、予算内で最もプロテクターの充実したモデルを選んでみてください。涼しく、そして安全に、今年の夏のツーリングを楽しみましょう。
※スペック・価格は各メーカー公式サイト(クシタニ/デイトナ ヘンリービギンズ/RSタイチ/コミネ)をもとに作成しています。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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